人の世界で暮らす犬「犬と家族(こども)」
「犬と一緒に何しよう?」No.3 子どもと犬の関係編
― 子供と犬の関係を把握し、咬む犬にならないようにしましょう
「甘噛み」という言葉を聞くと、優しく噛んで血がでないイメージがありますが、
子犬が咬む理由のうち、大きくふたつにわけられます。
ひとつは、人の手や洋服を噛んで遊ぶジャレ咬み、
もうひとつは、自分にイヤなことが起きているのを止めさせるイヤイヤ咬みです。
イヤイヤ咬みは本気咬みにつながり、犬の警戒心が強くなることにもつながり、
家族を信用できなくなると、改善するのに非常に時間がかかります。
(場合によっては改善しないこともあります。)
本気咬みになる前に…
小学生以下のお子さんがいる場合、子犬(成犬も)とのふれ合い方によっては、
犬がとても臆病な性格になったり、本気咬みをして人がケガをするような行動を起こす場合があります。
このところ同様のご相談が非常に多く、中には 4か月齢でありながら本気咬みをするようになり、
治すのが困難な状況になっている犬もいます。
小さなお子さんと犬との関わりについて
お子さんには、犬は生きているオモチャではないこと、
下記を子犬や成犬にしないように、今すぐに親御さんからお話をして下さい。
また、子供と犬だけにして遊ばせることも今すぐに止めて下さい。
犬は子供が好きだと思っている方が多いのですが、
犬は子供の素早い動作や甲高い声に恐怖を持つ事も多いです。
犬を飼って大人の監視なしに子供に与えっぱなしにしておくことは情操教育とは言い難い状況です。
犬は子供の子守役ではありませんし、犬だから何でも人のやることに逆らわせないなどという考えは仲良く暮らせる家族として犬と過ごせるのでしょうか?
犬にも感情があります。
そのことをご家族で把握して、より多くの楽しい時間を過ごして欲しいと考えています。

犬と接する時に気をつけたい代表的なこと
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咬んだり、呼んでも人のそばに来ない犬のうち、家族が下記のようなことをし続けているケースが多くみられます。
安心して暮らせない犬は、「恐怖の館」に住んでいる気分かもしれません。- ※乱暴に扱う
- ※急に捕まえる
- ※ぬいぐるみのように扱う
- ※抱っこし続ける
- ※抱きしめる
- ※犬の前で大声を出す
- ※犬を追いかけ回す(追いかけっこ遊びを含む)
- ※犬の目の前を走る
- ※犬の目をじっと見る
- ※犬の前や近くで早い動きをする(空手やキックの真似など含む)
- ※犬をからかう
犬が安心できない環境で生活すると、ドッグトレーニングをしても効果が期待できないケースがあります。
犬が子供の目の届かない場所で安心して静かに過ごせる時間も重要になります。